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最近話題の、新訳『カラマーゾフの兄弟』(光文社古典文庫)を読んでいます。現在三巻の途中までいきました。ここまでの感想ですが、やはり名作というに相応しい優れた小説であり、また、今の日本の社会に共通する現代性のようなものを感じます。
さて、永遠のテーマとも言える、父と子というテーマを『カラマーゾフの兄弟』は扱っているわけですが、この小説の父親って、そんなに悪い親父でしょうか? 今の日本なら、いくらでももっと酷い父親がいると思いませんか? たとえば、この父・カラマーゾフは、女好きで、高邁な思想よりカネを重視するタイプとして描かれています。で、実際、女性にもそこそこモテて(カネの力もあるのかもしれませんが)、金も稼いでいるわけです。ドストエフスキーは、多分カラマーゾフを下賎な人物として描きたかったと思うのですが、ある意味魅力的ですよね。今で言う「ちょい悪オヤジ」を、さらにちょっと悪くした感じですが、何か憎めない点があると思うのです。 子供たちに横暴ふるうなら、逆に、モテない稼げない親父の方が質悪いと思うのです。というのも、モテないというのはEQが低いといこと、稼げないというのはIQが低いことを、ある程度意味していて、話し合いの余地が少ないんです。だから、現実問題として、父と子の対立で子供を潰してしまうような父親は、カラマーゾフのような「女性にもそこそこモテて金も稼いでいる」タイプより、圧倒的に「モテない稼げない親父」ではないかと推測するわけです。 『カラマーゾフの兄弟』という小説は、宗教的テーマを扱っていますから、好色という点だけでカラマーゾフはマイナスなんでしょうが、真面目でも「モテない稼げない親父」の方が、子供の成長という点では、ずっと危険だと思います。後者のタイプを描いた、現代日本の小説はないのでしようか? ※真面目で「モテない、稼げない親父」がすべて悪いわけではありません。ただ、父が横暴をふるった時に、どちらが質悪いかを、ここでは「現代日本」という観点から論じてみました。
by evianetvian
| 2008-11-12 19:21
| 読書
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